なぜか自分のプレゼンばかり落ちてしまった経験はありませんか?
・良い提案なのに通らない
・一生懸命準備したのに反応が薄い
・話を聞いている素振りがない
そういうときって悲しいですよね。
もしかすると、あなたは上手にプレゼンするための話し方を知らないだけなのかもしれません。プレゼンは、話し方ひとつで成功を左右します。
そこでこの記事では、プレゼンを成功させるための話し方のコツを説明します。
記事を読み終える頃にはプレゼンに必要な話し方がわかるはず。ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
プレゼンの話し方基本の3ポイント
まずは話し方の基本のキから説明します。どんなに素晴らしい内容のプレゼンであっても話し方を間違ってしまうと失敗してしまいます。
プレゼンの内容や話していく流れも大事ですが、まずは話し方を意識して変えていきましょう。
相手によく聞こえるように話す
あなたはどんな声量で話をしていますか? きちんとハッキリと話をしていますか?
どんなに良い話をしていても、低いトーンでボソボソとでしゃべっていては相手に全く伝わりません。人に情報を伝えるには、ある程度の声のボリュームが必要です。
思い出してください。学校でも眠くなるだけだけのつまらない授業をする先生と、情景が浮かぶように授業する先生がいたと思います。
これらの先生の一体何が違うのか? それは声のボリュームと滑舌です。はっきりと相手に声が届くから話が頭の中に入りやすくなるのです。
あなたも「プレゼンを通したい!」と思うなら、大きな声ではっきりとプレゼンをしましょう。
特別なトレーニングをしなくても声のボリュームを上げ、滑舌を良くすることは可能です。まずは次のような声がよく通る人の特徴を真似してみましょう。
まずは声がよく通る人の特徴を真似るだけでOKです。それだけで自然と声量もあがり、滑舌がよくなるはずです。ぜひ試してみてくださいね!
見た目で好印象を抱かせるのもコツのひとつ
悔しい話ですが、第一印象が良ければその後のプレゼンがうまくいくことはよくあります。そして、第一印象に与える影響は見た目が9割と言われています。
こんな話をすると「だったら美男美女しかプレゼンできないじゃないか!」という方もいるでしょう。
しかし、ちょっと待ってください。あなたがこれまで好印象を持ったプレゼンテーターや話し手はみんな美男美女だったでしょうか? 違いますよね。
清潔感があって、立ち振る舞いが堂々としている人なら基本的に好印象を抱いていたのではないでしょうか。
そうです。「見た目」とは顔やスタイルの良さではなく、あくまでもビジネスパーソンとしての見た目が大事という話なのです。
商談で2人の担当者の一方が、
無表情、シャツはよれよれ、肌はボロボロ、頭はボサボサ
もう一方が、
表情はにこやか、パリっとしたシャツ、涼し気で清潔感のある髪型
だとしたら、どちらの話を聞きたいと思うでしょうか。当然、後者ですよね。このように人は見た目だけで判断されてしまうことはよくある話です。
逆にいうと、見た目に少し気を遣うことで、あなたの話はもっと聞いてもらいやすくなります。
これだけの努力であなたの魅力は何倍にも増します。見た目に自信がない人は、ぜひ鏡の前に立って、客観的に自分の姿を見てみましょう。
惹きこむ話し方のコツは間や抑揚を使うこと
終始トーンが同じで抑揚や強弱がまったくない人の話は聞いていて退屈ですよね。どんなに内容の良いプレゼンでもつまらない話し方だとその先を聞く気がなくなってしまいます。
魅力のあるプレゼンは、まるでヨットのセーリングのように情熱的だったり、静かだったり、トーンに高低差があるものです。話に緩急があると聞き手は惹きつけられ「それで次はどうなるの?」とワクワクするような感情も生まれてきます。
いきなり完璧にやろうとしても難しいので、まずは自分のプレゼンで確実に伝えたいと思う部分をピックアップしてみましょう。
・全体を通して最も聞いてもらいたいところ
・噛み砕いて話さないと理解が難しい部分
・提案を受け入れることで得られるメリット
これらのプレゼンの中で「特に大事」と思う部分については次のような工夫をして抑揚をつけるようにします。
ちょっとした工夫でプレゼンでの「聞かせどころ」が明確になり、全体的にメリハリのついた魅力的な話し方になりますよ!
プレゼンでやってはいけない話し方
プレゼン初心者さんがついやってしまいがちな良くない話し方をまとめてみました。
頑張って企画したプレゼンも、ちょっとした言いまわしや伝え方で台無しになってしまいます。
プレゼンが苦手だと思う方はまず自分が「やってはいけない話し方」をしていないかチェックしてみましょう。
具体的でない話をする
具体的でない話をすると「良いように言っていたけど、結局何を言いたいのかよくわからなかったなぁ」と思われてしまいます。
例えば部活の試合で負けた後に「次の試合はみんなで協力してナイスゲームしよう」と言われてもまったく心に響きませんよね?
これは「協力」とか「ナイスゲーム」という言葉が抽象的過ぎて、何を指しているかがよくわからないからです。
一方、こう言われたらどうでしょうか。
今回の敗因は後半のスタミナ切れが原因だった。まず、基礎体力をつける稽古を毎日30分間しよう。その中に体幹を強化できるメニューを3ついれよう
このように言われたら具体的で何をしたらよいかすぐにわかります。
情熱的で夢があふれるプレゼンも大変魅力的です。しかし、具体的な数字や根拠がみえない勢いだけのプレゼンは何も言っていないのと同じです。
プレゼンでは抽象的な表現ではなく、具体的な話をするよう心がけてください。
難しい言葉を使う
聞き手は全員が専門家というわけではありません。ほとんどのプレゼンは知識のない人に対して、専門的な内容をわかりやすく伝えることが多いはずです。
そのため、専門用語など難しい言葉はわかりやすい言葉に置きかえてからプレゼンするようにしましょう。
難しい言葉と同じようにビジネス用語も極力避けた方が良いです。例えば、こんな言い方をされて社会人経験の浅い方はすぐに理解できるでしょうか?
「ヒューマンリソースマネジメントを適切に行い、モノ、カネといった他のリソースと組み合わせることでバリューを生み出します。そのためにはプロパーの育成が喫緊の課題です」
流行りのビジネス用語を使うと一見洗練されているように思えます。しかし一般の人には非常にわかりにくいし、格好つけているだけで中身がないように思われてしまいます。
相手の立場に立って、どのような話し方がふさわしいかよく考えてみましょう。
耳障りな話し方をする
プレゼンでは相手が耳障りだと思う話し方をしないよう注意しましょう。
例えば、 「え~と」「あ~」「うーん」などの余計な言葉が多く入ると「聞きづらい」と思われてしまいます。
また、全く内容がまとまっていないのに「要するに」「ですから」などの口癖を連発するのも聞きづらい原因です。
他にも緊張して「すーすー」息を頻繁に吸ったり、息づかいが荒かったりするのも耳障りです。
上記のような耳障りな話し方をしてしまうのは、プレゼンの内容がしっかり頭に入っていないからです。しっかりと練習しておくことで緊張もやわらぎ、余裕を持った話し方ができるようになります。
実際に話している姿を録画するなどして、耳障りな話し方をしていないかチェックしてみましょう。
かっこつけたプレゼンをする
プレゼンというとTedスピーチのように、聴衆の前で格好よく振る舞うというイメージがありますよね。
しかし、余裕がないのに形だけを真似しても痛々しく見えるだけであなたが本当に言いたいことが伝わりません。
派手なパフォーマンスや最新のビジネス用語などを用いると格好よく見えますが、伝わらなければ意味がないということを覚えておきましょう。
プレゼンに自信がない人はまずは相手にどう伝わるかを大切にしてください。自分の身の丈にあった等身大のプレゼンができれば、それだけで格好よく見えるものですよ!
プレゼンで使える効果的なテクニック
ここまで読んでいただいて、基本的なプレゼンの方法はご理解いただけたでしょうか? ここからは「プレゼンで使える効果的なテクニック」について紹介します。
どれだけハッキリと明るく、要点をまとめた素晴らしいプレゼンをしても、聞き手の脳にガツンと残らなければ勝ち残れません。
相手の印象に残るプレゼンのテクニックを3つ紹介します。
つかみのコツは相手に考えさせること
アップルのスティーブ・ジョブスが初めてiPhoneを発表する時のプレゼンで最初にこう言いました。
「アップルが電話を再発明します」
スマートフォンという概念がまだ確立されていない時代、こんなつかみをされたらすごく興味を惹かれませんか?
「アップルが電話の再開発をする」これは、どちらかというとプレゼンで伝えたい内容の結論ですよね? でも「オチ」までは伝えていません。
「電話の再発明をします」の一言で聴衆の脳は「どんな電話を?」「どんな風に?」と目まぐるしく考え出したことでしょう。
実は、人間の脳は人の話を聞いている時、メモにとったり考えたりしない限り省エネモードになります。つまり受け身のプレゼンは印象に残らず「楽しく良いプレゼンだったね」で終わってしまいます。
しかし、ジョブスは最初に話の方向性を示し、聞き手に興味を抱かせて「それでどうなるの?」と考えさせました。だから相手の脳をしっかりと刺激し印象に残るプレゼンになったんですね。
ぜひあなたも聞き手に「それでどうなるの?」と考えさせるようなつかみを考えてみてください。
プレゼン中にキャッチフレーズを浸透させる
プレゼン中にキャッチフレーズをちりばめると、印象に残りやすくなります。
「ファイト一発! オロナミンC」
「からだにピース カルピス」
こうしたキャッチフレーズを聞くと「あのメーカーであの商品だな」とすぐにわかりますよね?
最近では「NHKをぶっ壊す」など内容はともかく印象にとても残る政党がありました。いずれもキャッチフレーズによってその会社や商品の印象が残りやすくなります。
プレゼンでもキャッチフレーズを複数回登場させることで話の核となるテーマをすぐにイメージしてもらえるようになります。
品質に自信がある商品なら「品質ランクSSの〇〇」、安さに自信があるなら「業界最安値の〇〇」など耳に残りやすいキャッチフレーズを用意しておくと聴衆の頭にもそのイメージが刷り込まれます。
AIDAの法則でプレゼンのコツをつかむ
最後はプレゼンにおける話の組み立て方についてお話します。
魅力的なプレゼンをするためのテンプレートは数多くありますが、ここでは取扱が一番簡単で、誰でもすぐに実践できるAIDA(アイダ)の法則を紹介します。
AIDAの法則とは、
の頭文字をとったもので、この順番通りに話すと最終的に聴衆が行動を起こしやすくなるというものです。
Attention(注意)
まずは聞き手の興味をひくこと。ここが一番大事です。本も最初の1文がおもしろくなかったら誰も続きを読もうとは思いません。
例えば、働き方改革を支援するシステム導入のプレゼンをする場合、「今日は働き方改革の支援システムを紹介します」と言われても「ぜひ続きを聞いてみたい」とはあまり思わないでしょう。
もしこれが、
「ズバリ聞きます。みなさんはこの1週間、会社から帰宅してお子さんや奥さんとゆっくり話をしましたか?」
と言われたらどうでしょう。聞き手としてはシステムの説明をされると思っているので思わず「え?」となるはずです。
Attentionはプレゼンにおいて「つかみ」の部分です。相手の注意を引くような話をすることで続きを聞きたいと思わせることができます。
Interest(関心)
Attentionで注意を引いたら、次は聞き手がその話に関心を抱くようなことを話します。思わず「うんうん、そうだ」とうなずき共感してもらえる言葉を考えましょう。
先ほどの例で言えば「残業続きで子供の寝顔しかみていない。休日は疲れがたまって一日中寝ている。こんな生活を送ってないでしょうか」というように話を続けると「確かに」と思ってもらえるのではないでしょうか。
Desire(欲求)
プレゼンの内容についてしっかりと関心を持ってもらえたら、そのタイミングで相手の欲求に働きかけます。
先ほどの続きだと「実は、あるシステムを導入すると、ひとり当たりの残業時間を10時間削減することができます」と言われたら「何それ、ちょっと欲しい」と興味を抱きますよね?
関心を持った後に欲求がかきたてられるような内容をもってくると聞き手はぐっと心を惹きつけられます。あなたが紹介するプレゼンの魅力をここで発揮してください。
Action(行動)
最後に聞き手に自分が意図した行動をとってもらうためのひと押しをしましょう。
「こちらのシステム、本日お申込み限定で今なら1か月間無料でお試しいただくことができます。もちろん無料期間中もサポート付きです」
関心を持ち、欲求を抱いただけでは人は行動にうつしません。最後のひと押して「じゃあその提案を受け入れてみようかな」と思います。
以上のようにAIDAの法則でプレゼンを構成すると聞き手は自然に興味をそそられ、あなたのプレゼンをもっと聞きたいと思うでしょう。
まとめ
プレゼンは「難しい」「苦手だ」と思う方も多いと思います。しかし、コツさえ学べば誰でもうまくプレゼンをすることは可能です。
全部をいきなり実践するのは難しいでしょうか、一つ一つクリアしていけばプレゼン上手になれるます。ぜひこちらの記事で紹介したことを試してみてくださいね!
というわけで今回はプレゼンを成功させる話し方のコツを紹介しました!