どうも! 教え方と伝え方のスーパーバイザー、きむにぃ(@kimuniunchi)です。
ロジカルな話し方が出来なくて悩んでいませんか?
「結局何が言いたいの?」「もうちょっと納得できるように話して。」自分では一生懸命話しているつもりでも、相手の人が全然理解してくれないとつらいですよね。
ロジカルに話すなんて難しそうに思うかもしれませんが、実はちょっとしたコツで誰でも簡単にロジカルな話し方ができるようになります。
そこでこの記事では、
・すぐにできるロジカルな組み立て方
・ビジネスでも通用するロジカルな話し方
ロジカルな話し方は、基本的なコツさえしっかり押さえておけば、決して難しい技術ではありません。明日からでもすぐに試すことができますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
なお、相手を論破したい時に使える方法についてはこちらの記事がおすすめです。
ロジカルな話し方とは?
ロジカルな話し方とは、論理的でほとんどの人が「確かに」と納得できるような筋の通った話し方をいいます。例えば、
どうですか? 「確かに」と思えますよね。
「人間は必ず死ぬ」という大前提と、「私は人間」という小前提はどちらも嘘ではありません。こうした根拠が前提条件としてあるから、導かれる結論もおのずと嘘ではないということになります。
これは演繹法(えんえきほう)といって「人間=死ぬ」のような自然の法則や一般的な原理から個別の結論を導き出す方法です。大前提も小前提も真(嘘でないこと)ならば結論も真になる。だから「確かに」と思えるわけです。
ところで、「人間=死ぬ」のような絶対的な前提ってそんなに多くないですよね。それにいつか不老不死の薬が発明された時は「人間=死ぬ」という前提条件が崩れることだって考えられます。
なので、ロジカルというのは、あくまでも大体そうだろうと思える程度でいいと思っておいてください。最初に”ほとんどの人が”とあえて「全員」と述べなかったのはそれが理由です。
8割~9割の人が「まぁ、そうなるよね。」と思う程度のもので十分ロジカルな話し方になります。 絶対的な前提にこだわり過ぎると前に進めなくなるので、注意しましょう。
ロジカルに話す時の注意点
ロジカルに話す時に注意してもらいたいのが、言いたいことを1つに絞るということです。
どんなにロジカルなことを述べていたとしても、それぞれに何の脈絡もなければ「何が言いたいの?」と言われてしまいます。
今から話そうとしていることで一番言いたいこと、つまり主張や結論は何なのか。必ず1つに絞っておくようにしましょう。
ロジカルに話すコツその1 主張⇒根拠⇒具体例の順で考える
ここからがいよいよロジカルに話す際のキモです。
ロジカルな話し方をするためには、主張⇒根拠⇒具体例の順で考え、話を組み立てる必要があります。
主張
主張というのは、自分が一番言いたいこと、伝えたいことですね。まずは何でもいいので、自分自身が「こうだ!」と思うことを1つ考えてみましょう。
例えば、あなたが読書好きだったとして、読書の素晴らしさを友人に伝えたいと思います。その際、「読書っていいよ。」というのが主張です。
主張とか結論という割には軽~い感じがしますが、この段階では「なんとなくそう思う。」というようなフワっとした状態で全然OKです。
根拠
もちろん、「読書っていいよ。」と主張しただけでは「そうなの。」と返されておしまいです。
主張に対し聞いている人が「確かに。」と思えるためには、根拠が必要になります。根拠というのは、主張に対する理由や結論に対する原因のことです。
根拠を考える際は主張に対して「なぜ?」と問いかけます。今回の場合は「読書っていいよ。」に対し、相手が「なぜ?」と聞いてきたと考えてみてください。
ほとんどの本が安いものだと数百円、高くても千円ちょっとです。それなのに本には著者の膨大な知識や経験が詰まっていますよね。
具体例
最後は具体例です。
「お値段以上の知識が手に入る」だけだと、人によっては千円ちょっとでも高い、値段の割に内容の薄い本もある、と反論されてしまうかもしれません。千円ちょっとが安いか高いかはその人の感じ方(主観)によって違うからです。
そこで、客観的な具体例を考える必要があります。その際、根拠に対して「例えば?」と問いかけると考えやすくなります。
本の著者が同じような内容でセミナーを開催し、その料金が1万円だったとします。1万円に比べれば千円ちょっとは安いですよね。これは主観的な意見ではなく客観的な事実です。
具体例まで考えれば、あとは主張⇒根拠⇒具体例をつなぎ合わせるだけです。
根拠や具体例が伴っていることで、説得力が増したと思います。
ロジカルに話すコツその2 根拠を3つ洗い出す
ロジカルな話し方をするための話の組み立て方についてわかったら、根拠をもう少し増やしてみましょう。
さきほどの構成でも十分ロジカルではありますが、営業やプレゼンなどビジネスの場で根拠が1つというのは少し寂しいですよね。
また「読書っていいよ。」という主張も、「確かに読書はいいかもしれないけど、だから何?」ということになりかねません。営業なら商品を買ってもらう、プレゼンなら提案を受け入れてもらうというように主張をする先には何かしらの目的があるはずです。
そこで、今回はセミナーや英会話教室に通うなどいろいろある自己投資の中で、読書のメリットを挙げ、「読書は最高の自己投資である。だから本を読むべき。」ということを主張したいと思います。
ピラミッドストラクチャー
根拠や具体例を洗い出す際に便利なツールとしてピラミッドストラクチャーというものがあります。
こんな感じで一番上に主張や結論、次に根拠を3つ、最後に具体例を根拠に対して2つ以上書いていきます。見た目がピラミッド構成だから、ピラミッドストラクチャー、そのまんまですね。
MECEにする
ピラミッドストラクチャーを作る際に大事なことは、それぞれの根拠が重ならないようにすること。例えば根拠①が「お値段以上の知識が手に入る」で根拠②が「お金をかけずに学べる」だとした場合、言い方は違いますが、本質的なことは一緒です。
また、根拠に漏れがあるのもよくありません。せっかく強力な根拠があるのにそれを入れないのはもったいないですよね。このようにそれぞれの要素が重ならず、かつ抜け漏れのない状態をMECE(ミーシー)といいます。
根拠を3つまでにする理由
ちなみにどうして根拠は3つまでなのかというと、多すぎると重複に気づきにくくなり、少なすぎると抜け漏れが出てくるからです。ここもMECEの考えに基づいているわけですね。
しかし、それよりももっと重要な理由があります。それは、人が瞬間的に記憶できる情報の数が3つぐらいまでだからです。
有名な実験結果で「人は7±2まで瞬間的に記憶できる」というマジカルナンバーがありますが、僕の研修講師をやってきた経験上では、せいぜい3~5といった印象です。
またマジカルナンバーの実験では、数字の羅列や単語といった比較的少ない文字数で実験しました。根拠は文単位で話すため、単語などより文字数が多くなり、記憶しづらくなります。そのため、最大3つまでとしています。
ピラミッドストラクチャーの作り方
ピラミッドストラクチャーの作り方は簡単です。まず、先にピラミッドストラクチャーのボックス部分だけを描きます。
次に主張を書き入れます。この時、目的も横に書いておくと根拠がブレにくくなります。
あとは「ロジカルに話すコツその1」で述べたように、根拠とそれぞれの具体例を書き入れます。具体例について、今回は2つにしましたが、思いつく限り書いて構いません。あとで話す時に主張や目的に一番沿ったものを選ぶようにしてください。
こんな感じですね。
一番左と真ん中の根拠に比べ「年収がアップする」は少しだけ根拠に乏しいような気もします。そういうデータがあるからといって必ずしも年収がアップするとは限りませんからね。
しかし、他の根拠が盤石であればひとつくらいはこういった根拠があっても構いません。冒頭で述べたように絶対的な前提を追い求め過ぎると一歩も前に進めなくなってしまいます。
大事なことはとりあえず自分自身が「これだ!」と思えることをいくつか挙げてみて、根拠や具体例を考えるクセをつけることです。
ロジカルに話すコツその3 必ず感情を入れて話す
ピラミッドストラクチャーができあがったら、あとは主張⇒根拠⇒具体例の順で話すだけです。ただ、このまま話しても「本を読ませたい」という目的は達成できないかもしれません。
というのも、人は論理ではなく感情で動く生き物だからです。これは心理学の世界や論理を扱うプロのディベーターたちも口をそろえて言っていることです。
「それならロジカルなんて必要ないじゃん!」と思うかもしれませんが、感情で動くというのは、あくまでも論理という土台があってこそです。
「この本、めっちゃ泣けるから! 読んで!!」と感情論だけで語られても読もうという気が起きないことは明白です。論理は頭で理解させるために、感情は心で決断させるために。 どっちか、ではなくどちらも必要なのです。
こうしたことを前提に、ピラミッドストラクチャーで作ったロジカルな部分と、感情の部分を組み合わせて話しを作ります。※感情の部分は太文字にしてあります。
まず、読書は高いお金をかけずにたくさんの知識を得ることができます。例えば、知識を得るためにはセミナーや教室に通うという選択肢がありますが、それらは安くて数千円、高いものだと数万円にもなります。読書であれば、本を購入する代金だけ。高くても千円ちょっとです。
2つめの理由は、時間を有効活用できるからです。セミナーや教室に通うには会場まで行く時間が必要ですよね。本は読もうと思ったその時から読むことができるので時間をムダにしません。また、本は電車やバスの移動中などどこでも読むことができます。会社の休憩時間、家でスープを温める時間などスキマ時間を有効に使うことができます。
最後の理由は、年収がアップするかもしれないから。日経新聞の調査によると、年収800万円以上の人は、年収400万円未満の人と比べ、1.5倍のお金を本に費やしているそうです。もちろん、本を読むだけで年収が上がるという根拠にはなりません。しかし、本の中にはたくさんの知識があるため、そこからビジネスチャンスとなるアイデアが見つかることもあります。
私は元々読書家ではありませんでしたが、社会人になり、尊敬する上司から読書を勧められたのがきっかけで本を読むようになりました。最初は活字を読むだけでも大変でしたが、慣れると楽しくなってきて、自分自身が磨かれていくような感覚になりました。また、上司や同僚、それに取引先の人に至るまで、読書という共通の話題で話す機会も多くなりました。人付き合いの苦手だった私にとっては、これだけでも読書をする価値があったと言えます。
このように本を読むことで、本にかけた金額以上の素晴らしい体験をすることができます。この後書店に寄ってみて、心惹かれるタイトルがあったらぜひ手にとってみてください。最初は薄い本でも構いません。みなさん本をたくさん読みましょう。
まとめ
ロジカルな話し方をするためには、主張⇒根拠⇒具体例という論理的な構造と、プラスαとして感情を織り交ぜることが大切です。
ロジカルというと、「理詰め」のように冷たく人間味のない印象を持つ人も少なくありません。しかし、論理に感情を加えることで、人の気持ちをも動かせるロジカルな話し方にすることができますよ!
さいごに
このブログを書いている僕は、完全オーダーメイド式の話し方教室を運営しています。
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コールセンターに15年間従事し、クレーム対応やクライアントへの提案で培ったロジカルシンキングスキルであなたの悩みを全力でサポートいたします。
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